今日は朝から快晴。雲一つない。早朝5時頃から自衛隊の双発ヘリが次からつぎへと飛ぶ。御岳の遭難者の救出活動をやっているのだ。忙しい仕事を片づけて午後3時頃ようやく木曽越峠へ登った。
真青な空の下、澄み切った空気の中に白い噴煙を上げる御岳が悲しくも淋しくもゆったりと座っている。じっと一人で眺める。悲しくて涙が頬を伝う。
こんな優しい山がこの山を大好きな人を大勢飲み込んでしまったのだ。どうして。何故。暫く立ち尽くす。何とも遣る瀬無い。それから山を下った。
満開の山母子・野菊・虎杖は亡くなった人へのお供えのような気がした。
かしもむら なかしまのりお