















今年も暑いあつい夏がやってきた。
お盆も済み、台風10号が去ってとても良い天気になったので、夕飯を食べて木曽越峠を登った。
樹間を抜けると、びっくりするほどきれいな月が昇っている。高時山の上の月がきれいだ。車を降りて写真を撮る。辺りは真っ暗、物音ひとつしない。涼しい風だけが吹く。しばらく月をじっと見る。邪念も世俗も無い。何も無い。それが身の毛立つほど気持ち良い。それから峠へ。
木曽谷の大崖の上から加子母の郷を見る。真っ暗な中に福崎の灯がちょっとだけ見える。加子母川の音だけが谷を昇ってくる。全く静かだ。真っ暗だ。車に戻り眠った。
目が覚めるとAM5:00。少し明るくなっている。郷はまだ眠っている。ずっと山並みが続いている。その上に少しずつ朝焼けが始まり、月は真っ青な空にぽつんと残っている。雲もきれいだ。少しずつ明けてゆく様を撮り、御岳を拝んで帰った。
帰りに西の方の山並みがとてもきれいだったので撮った。
家へ帰るとすっかり朝になり、とても暑くなっている。青空も透き通ってきれい。親爺の好きだった芙蓉が咲いていた。少し遅いくらいだった。青空をキャンバスに白い花弁と真っ赤な芯の芙蓉の花を撮った。
これが私のお盆の大切な行事だ。
かしもむら なかしまのりお