








昨日は「にいにい蝉」と「日暮し蝉」を今年初めて聞いた。
日中は30℃にもなり蒸し暑かったので、今夜は出るぞと胸躍らせて大明神へ蛍を見に行った。
少し水の増したせせらぎの音に交じって「河鹿蛙(かじかがえる)」が「キロキロキロ、キーキー」と鳴いている。こういう時に蛍は良く飛ぶのだ。
土手に座って暫く待っていると、川の上と下、対岸の山、道路、田圃等あちこちから源氏蛍の大きな光がふわ~ふわ~と飛び始めた。二つの光が近寄っては離れ、離れては又近寄る。
幾組ものカップルが何故か同時に光るので、辺り一面がキラキラと輝くようにみえる。
向こう岸の山の木の枝に止るもの、川の中の柳にしけ込むもの、道路の上をスピードを出して走る光、道向こうの田圃の水に光を映して派手に飛ぶもの・・・とてもこの世のものとは思えない不思議な空間を作り出してくれる。
もしもあの世がこんな風だったら行ってもいいなと思った。
かしもむら なかしまのりお