康一さんにホテルへ迎えに来て戴き、焼物のお客様の茶室を見せて戴く。広大な屋敷の一角は庭園と茶室。地下水を汲み上げて庭の池には錦鯉も泳ぎ、庭も立派で手入良く、焼き物制作室も整っている。茶室は大きくて廻廊は一枚ガラスの板障子で立派だ。正にブラジル流。これを日本流に変えたらいいのにと思った。それにしても大金持が大勢いる国だとつくづく思った。
新しいハイウェイを通ってマウア市へ。人も車も多くて活気一杯。懐かしい小島製陶工場に着く。守代さんと面会。昼食を呼ばれてから工場で重男さんの素焼の壷に面会。一筆書く。25年前日本館の修復工事の時、重男さんは杖をついて電車に乗って毎日ホテルまで訪ねて下さった。とつとつと語るあの日の姿が忘れられない。ご夫妻で日本に来られた時、故伊藤薫先生の家での語らいも懐かしい。もう皆んな居ない。
夜は将臣さん宅で夕食会を開いて戴いた。初代さんの手料理を囲んで常靖ファミリーも駆けつけてとても楽しく、美味しかった。重男・せう夫妻の子孫がこうして栄えているのが嬉しくもあり、じんと胸に迫った。
帰りは常靖ファミリーに送って貰った。常靖君も2人の親になりしっかりやっているのが嬉しい。
かしもむら なかしまのりお