今年も秋のかしも祭の日がやってきた。
この数日良く晴れて今朝も雲一つ無い日本晴。とても良い祭日和だ。土手に彼岸花(蔓珠妙華)の真赤な花が咲き、夜になると笛と太鼓の練習が始まって、懐かしい音が聞こえるようになる。朝晩は涼しくなり、庭の金木犀の甘い香りが漂い、稲刈りが始まる。9月23日秋分の日はかしも祭の日だ。
小郷と角領の当番区の人達が上山と下山に乗り込み笛と太鼓を奏でる。それがずっと子供の頃からの耳慣れた涙の出る程懐かしい音色なのだ。厄年の男女が都会からも帰ってきて山車を引き上げる。上山と下山の引き手の喧嘩が面白い。屋台の店もたくさん出てお神酒も振舞われる。昔は旧の小学校の校庭で青年団のスポーツ大会もあったものだ。村で一番大きなお祭だったので屋台の店も楽しみだった。
正午から夕方までかかって山車を引き上げ湯立て神事と神楽の獅子舞でお仕舞いになる頃にはもううす暗くなり寒くなる。そして豊作に感謝する。これがかしも祭だ。
かしもむら なかしまのりお