ずっと雨が無くてダムも干上がっているので、恵みの雨になってくれてほっとした。
花達もこの雨で潤って元気を出し育つ。
昭和19年生まれの私は、戦後の何もない時代に育ったので働いてはたらいて、山から丸太を引き出した土太引(どたびき)の馬と同じで、雨が降ると仕事が休めたので雨降りが大好きだ。
朝布団の中で雨の降る音を聞くと、身も心も楽になって、あー今日は休めると思ってしまう。
今の時代はそうもいかないが。
毎日まいにち雨が降って蒸し暑い日が続くと、生き物はこの時とばかりにどんどん育つ。田の稲も、畑の野菜も、山の木も。
そして梅雨が明けると、カンカン照りの夏が来る。
かしもむら なかしまのりお